08 4月
世界はいよいよ終末の最終段階に入った ー 今一大アウエイクニングが世界に広がりつつある(その2) 坂 達 也
世界はいよいよ終末の最終段階に入った ー
今一大アウエイクニングが世界に広がりつつある(その2)
坂 達 也
今回訪ねたニューヨークのヒルソング教会の礼拝の雰囲気と第一印象をご報告します。先ず、そこに来ている人たちからは、教会員とか信徒が集まっているという感じがしない、むしろ、町を歩いている普段着のままの人たちが気軽に入って来て、礼拝賛美を楽しんでいる、そこには「自由」があること、それでいて、生きたイエス個人と聖霊の臨在が感じられるのでした。確かに若者が多い、しかし子供から老人まで、あらゆる人種と階級の人たちが渾然と混じり合っていました。敢えて言うとすれば、いないのは宗教的パリサイ人ではないかという印象でした。(但し多くの訪問客は別として)
1日5回の礼拝をするのですから、一人の牧師と一組の賛美チームではやりきれません。といってもネットで見た記事によれば、今年40歳になった主任牧師のカール・レンツ師は、9年前の設立当初から聖日礼拝は何回であっても一人でやり続けた、その情熱とスタミナは凄いものがあったと言われます。ところが私が参加した日はカール牧師は他教会を訪ねていて留守でした。しかしその方がかえってスタッフとかリーダーたちの資質が分かって良かったと思いました。主任牧師がいないのを全く感じさせない、喜びに満ち溢れた賛美と、それを縫うようにして確かな福音のメッセージが情熱的にしっかり語られたのです。そこには形式的、宗教的なものは全く感じられませんでした。よく教育されている、よく祈るスタッフとリーダーたちの霊的な質と厚みを感じました。
その日のメッセージを担当した若い女性のリーダーの一人が語ったメッセージは、ルカ7章36−50節に出てくる、パリサイ人に招かれた席で罪深い女に語るイエスの話でした。その他に賛美の合間に司会者が、マタイ7章の「『主よ、主よ。』と言う者がみな天の御国に入るのではなく・・・わたしは彼らにこう宣言します。『わたしはあなた方を全然知らない。・・わたしから離れて行け。』 」と言う話とか、有名なベタニアのマリヤとマルタとの対比の話が触れられていました。
気が付いたことは、この教会のメッセージはすべてイエスが語られたことに焦点がおかれ、それにパリサイ人的クリスチャンが対比されていることでした。そして集会の終わりには、「救いの招き」がなされました。すると私のすぐ前に座っていた10歳前後の少女と、少し離れたところにいた背の高い黒人の老人を含む、少なくとも一階だけで20名ぐらいの人が手を挙げていました。正直なところ、この集会を通して私自身が強く感じたことは、自分が、未だにどれ程「自分に死んでいない」=「イエスと共に生きていない」パリサイ人的クリスチャンであるかでした。私はそれを聞いて改めてぐさりと胸を突き刺され、悔い改めさせられました。
ヒルソング・ミニストリーから学べる終末の教会のあり方
4月号のカリスマ誌によれば、ヒルソングの創始者であるブライアン・ヒューストン師夫妻は1983年にオーストラリアのシドニー市で45名の小さな教会から牧会を始め、4年以内に900人に成長、その後、年一回のヒルソング・カンファレンスを開始してダーリン・チェックとかジェフ・ブロックという歌手を生み出し、ご存知のように、その独特なゴスペル・ミュージックで世界を風靡しました。そして1999年には正式に「ヒルソング教会」に改名、今では前述のように、世界に13万人の会員を持つまでに急速な発展を遂げたと言います。
最初彼らはAssemblies of God 教団の傘下にいたのを、昨年9月に独立、自からの教派を設立しましたが、その理由をヒューストン師は、今は「教団・教派主義」の時代ではない、イエスと本来持つべき「リレーションシップ」に帰る時であって、その上で、この世の未信者に対してイエスが取った態度と同じ深い愛と哀れみをもって、相手がどれ程リベラルな考えであっても、むしろそうであればある程、相手に大手を広げて真に「ウェルカム・ホーム」といってその人を個人的に親しい家族のように迎い入れるーそれが「イエスの御国」にふさわしいミニストリーだとして, 自らを ”One house, many rooms”と呼んでいます。
彼らは、主が本来なぜ彼らにここまで大きく広がる世界的なミュージック・ミニストリーを与えたかというその主のご計画に気付き、目覚めたのです。そしてこの世界的ムーブメントを継続させるためには、主を心から礼拝するミュージックに併せて、徹底したオーソドックスな「主ご自身が語った御言葉を中心に本来の福音を伝える」ことこそが主から受けた彼らの本来の使命であることに目覚めた(アウェイクニング)と私は見ました。そのために彼らは徹底して世界的なリーダーとスタッフを教育することを始めたようです。
しかし一方で、これだけ急速に大きくなったヒルソングに対する批判も厳しく、悪い噂は絶えないようです。特に若者のライフスタイルが全くのリベラルなニューヨークの場合、彼らのやり方は誤解されます。街に氾濫する堕胎賛成者や同性愛者や、金持ち、有名人、そして浮浪者など、どんな人でも喜んで受け入れますから、多くの識者、パリサイ人的クリスチャンとかメデイヤは教会がそのような教義を受け入れていると誤解し、一方的に批判し叩くからです。
しかしヒルソング創始者もニューヨーク教会の主任牧師も明言します。彼らはどんな考えを持った大悪人でも喜んで受け入れる。しかし、そのような人たちから訊かれれば、教義的に聖書に書かれたことを優しく伝え、決して罪と妥協はしないが裁くこともしない。そして、メッセージで罪人に対して取ったイエスの態度を伝えるならば、イエスご自身が彼らに直接語ってくださる。後はその人次第であると言います。
彼らの目標は、キリストの再臨を間近に控えた今、キリスト・イエスを王とする「天の御国体制」をこの地上に1日も早く造ることであり、彼らはそのことに目覚めていると私は受け取りました。特に彼らの礼拝に参加して、彼らが従来の教団教派を超えたより高い「ビジョン」を持っていること、そして、それを実現する使命感に燃えている「情熱」を痛いほど感じたのです。言ってみれば、主の花嫁である教会は、今まさに「マルタからマリア」に変革される時であることを主が望んでおられるのです。
黙示録17章に出てくる「偽の教会」
ここで思い出されるのは黙示録16−18章に出てくる「すべての淫婦と地の憎むべきものとの母、大バビロン」 です。この大バビロンこそは、終末に現れる「偽の教会」であると私は信じています。そして、これに打ち勝つのが「主の主、王の王である小羊 」であり「また彼(小羊イエス)とともにいる者たちは、召された者、選ばれた者、忠実なものだからです。 」(黙示録17:14)と言われている者たちです。
「偽の教会」とは、多くの人が歴史的にローマ法王を頭とするカトリック教団を指すと言いますが、必ずしもカトリック教徒全部が偽のクリスチャンではなく(霊的な素晴らしいクリスチャンもカトリックには多くいることを私たち夫婦も日本で体験しました。)むしろプロテスタント教派教団でも多くのクリスチャンが、小羊イエスを個人的に知らないパリサイ人的・宗教的・人間的・もっぱら頭だけの霊的でない人間的クリスチャンが多く、その人たちは、厳しい言い方をすれば、本物のクリスチャンではないと思います。だからこそイエスは昇天する直前に「大宣教命令」を弟子たちの言い残したのではないでしょうか。
従って今までにその「偽の教会」は、カトリック以外でも、その頭になる牧師がプライベート・ジェット機を乗り回し、何億もする贅沢な家に住むメガチャーチを生み出しました。(勿論メガチャーチの全部がそうではありません。)神は何事においても悪魔に先ずやらせた後で最後に主のなさる本物を顕されます。どうも「メガ・チャーチ」においても同じやり方をされておられるように思います。
レデイングのベテル教会の台頭
さて、ここで最初にご紹介したキム・クレメント師の預言の一部がカリフォルニア州レディングでなされたことを思い出して下さい。彼が預言したのは多分ビル・ジョンソン師のベテル教会においてではなかったと思いますが、最近私はこのベテル教会でジョンソン師が発表した第二の教会新建物、それは新たに1200名収容できる第二礼拝堂+多くのミニストリー用教室等の増設計画とその資金調達推移の報告を聞いて実は大変驚きました。既にご存知の方も多いと思いますが、彼らは昨年この計画を発表しました。それによれば:
その設計図面の完成とコストの見直し 2019年中に終わらせる
支払い済みの土地の整地と全ての建築許可取得 2020年中に終わらせる
建設着工 2021年5月
完成 2023年4月
総予算1億4千880万ドル(約140億円)、その内の30%ー約3千6百20万ドルが既に調達済(約束コミット分も含む)で、残額は約9千8百万ドル(約1千億円)、但し工事の進行より前に資金調達が常に先行することを見込んでいると言います。資金調達にはクレメント師はビル・ゲイツ氏の名前を掲げていましたが、ゲイツ氏かどうかはともかく、今までに世界40カ国の6千人から資金献金があり、
現在土地代金支払い後1200万ドルが手元にあるといいますから、今後もそのような大口提供者が既にいることは確かなようです。
これからはこのような超大型のメガチャーチが世界中に多く出てくると予期されます。先述のヒルソング教会についての説明の際、今はもはやメガチャーチの時代ではない、むしろ、これは世界的ムーブメントであると申し上げましたが、ベテル教会の増築においても全く同じことが当てはまると思います。すなわち、すべて主がなさっておられる「御国の時代」が遂にやって来たのです。
加えて、このベテル教会の計画そのもの以上に私が驚いたのは、この経緯が進行するに当たって、過去10年間教会が一団となって祈って来たこと、それにも増して、初めから神が、ジョンソン師と教会内部の関係者に確かな具体的なビジョンを与えただけでなく、関係者以外の多くの信頼できる預言者からと共に一般の見知らぬクリスチャンからも「主からのメッセージとしてジョンソン師に伝えなさいと指示されたので知らせます」というケースが何度もあり、すべての面で、時事進行に先だって全く疑いを持たせないように、確かな主よりの約束と知恵の預言が与えられたと、ジョンソン師が熱烈に証するのを私はネットで聞きました。従ってこれも「御国が来た確かなしるし」であり、本物も本物の主のやり方であることに驚きご報告する次第です。
ジョンソン師は、「今回のことは丁度エルサレムに城壁を建てるために多くの王とリーダーたちが資材と費用をネヘミヤに渡した時のようだ」(ネヘミヤ記参照)といっていました。紙面がないのでこれ以上は申し上げませんが、神のなさることは何と偉大でしょうか。今ベテル教会では内と外でリバイバルが起きております。
最後に申し上げます。主の祈り「御国が来ますように。みこころが天で行われるように地でも行われますように。」 が今確実に聞かれていることを心から感謝します。そして、バプテズマのヨハネが言った「天の御国が近づいたから。・・・『主の道を用意し、主の通られる道をまっすぐにせよ。』」 がいよいよ成就する時が来たのです。(終わり)