主が私たちに期待される2018年 坂 達 也 2017年12月26日
主が私たちに期待される2018年
坂 達 也
皆様にとって2017年はどんな年でしたでしょうか。多くの人が厳しいところを通された「戦いの年」であったといわれます。私にとっては一にも二にも「待つ」ことを学ばされた忍耐の年でした。丁度一年前、私たちの息子家族がニューヨークに移ることが決定し、そうであれば私たち夫婦もその後を追うことが主の御心であることと確信し、息子家族が一月末に引っ越したので、早ければこの春には移動と思い立ったのですが、その実現が遅れに遅れ、とうとう一年後の年末になってしまいました。そしてこの十二月八日に、三年半ぶりにニューヨークに戻って参りました。そして今新しい住まいへの入居準備に追われておりますが、やっと「忍耐と信仰に立って待つ」年を終えて、主が具えられた新しい道を主と共に、より一層の信仰で歩む期待に胸を膨らませつつ新年を迎えようとしております。
新しい年とは新しい出発 new beginning です。皆様は新年の門出に当り、どのような期待と決意をもってこの新しい門をくぐられようとしておられるのでしょうか。
ユダヤ暦では,去る9月20日夕刻より既に、ロシュ・ハシャーナ5778年という新しい年に入っております。この新しい年は「新しい門」(あるいはドアー)をくぐる年であると、テキサス州にあるGlory of Zion International 教会のチャック・ピアース師は言われました。
師は、昨年5777年(2017年)は剣の年であり、その年を通じて(あるいは始まりとして)主は古い組織を切り捨て、新年には私たちに新たなアイデンティテーを解き放つゆえ、今こそ強さと力を象徴する剣を手に、身に武具をまとって約束の地に出て行きなさい、5778年はその新しいドアー(門)に大胆に入って行く年である、と言われました。
その後しばらく経った昨年11月末に、私はたまたま敬愛するポール・キース・デイビス師のビデオメッセージを聞いたのですが、師が昨夏に見た幻ー幼虫がさなぎとなり、時が来るとその殻を破って空中に舞い上がる姿ーの話をされました。彼は幻の中で一つの殻が破れて中から複数の人間が空中に舞い上がる幻を見たのです。彼はその幻を見た時、今こそクリスチャンが霊的に「トランスフォーメーション」されて天に舞い上がる時が来たことをはっきりと主から示されたそうです。そして天に向かって舞い上がったのは「神の息子・娘たち Huios 」であるとデイビス師は宣言しました。
私はその話を聞いたとたんに、黙示録12章5節に書かれている次のくだりを思い浮かべました。「女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖を持って、すべての国々の民を牧するはずである。その子は神のみもと、その御座に引き上げられた。」
私はこの5節に出て来る「男の子 a man child」とは誰かという疑問を、実は、30年前から持っていました。ですからデイビス師の見た幻は、もしかして、黙示録に出て来る「男の子」が神のみもとである天の御座に引き上げられることを指すのではないかととっさに気が付き、はっとしたのです。
ここでご参考迄に下記に黙示録一12章の最初の12節をご紹介します。
「巨大なしるしが天に現れた。一人の女が太陽を着て、月を足の下に踏み、頭には十二の星の冠をかぶっていた。この女は、みごもっていたが、産みの苦しみと痛みのために、叫び声をあげた。
また、別のしるしが天に現れた。みよ。大きな赤い竜である。・・・・その尾は、天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた。また、竜は子を産もうとしている女の前に立っていた。彼女が子を産んだとき、その子を食い尽くすためであった。
(5節)女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖を持って、すべての国々の民を牧するはずである。その子は神のみもと、その御座に引き上げられた。女は荒野に逃げた。・・・さて、天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った。それで、竜とその使いたちは応戦したが勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。
こうして、この巨大な竜、すなわち悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は(地上に)投げ落とされた。・・・そのとき私は天で大きな声が、こう言うのを聞いた。『今や、私たちの神の救いと力と国と、また、神のキリストの権威が現れた。私たちの兄弟たちの告発者、日夜彼らを私たちの神の御前で訴えている者が投げ落とされたからである。(11節)兄弟たちは、小羊の血と、自分たちのあかしのことばのゆえに彼に打ち勝った。彼らは死に至るまでもいのちを惜しまなかった。それゆえ、天とその中に住む者たち、喜びなさい。しかし、地と海とには、わざわいが来る。悪魔が自分の時の短いことを知り、激しく怒って、そこに下ったからである。」(黙示録一二:一から一二)
5節の初めに出て来る「女」とは、「十二の星(部族)の冠をかぶる」イスラエルを指すといわれていますが、私はその解釈でよいと思います。但し私たちクリスチャンは「霊のイスラエル」ともいわれるので、ここの場合は、全クリスチャンを指す「主の教会」と私は解釈しています。そして「男の子 a man child」は通常イエス・キリストを指すといわれ、これも問題ないと思います。但し、この場合私は、イエスご自身よりも、主と共に世界の国々を牧する真にキリストに似た者となった神の子(息子・娘)と解釈したいのです。
そして「その子は神のみもと、その御座に引き上げられた。」ですが、その神の子(息子・娘)たちは、今は天の右座におられる主に属する者として、たとえ肉的には天に「携挙」されなくても、既に心と霊は完全に主とつながった人たちです。(霊と幻で天に行き来するクリスチャンは既に大勢いることもご考慮下さい。)聖書によれば、私たちクリスチャンとは主(聖霊)が私たちの内に住み、私たちは「霊的に」天の父の右座に主と共に既に住んでいるはずです。そのことはヨハネ17:14ー26に書かれています。また、ロマ書8章をもご参照ください。
そこで私は早速デイビス師にメールで、主が今こそ Huios を熱望しておられるという師のメッセージに感謝の意を伝えると共に、黙示録一二章への私の疑問をお分ちし、その疑問に師が答えを下さったことを感謝しました。すると師は数日後にそれに対する確認と励ましの返事を下さいました。
私は思ったのです。今年5778/2018年は、剣、すなわち「鉄の杖」を持ち「Huios 神の息子・娘」という新たなアイデンテイテー をいただいて「霊的に成熟した真のクリスチャン」になる、すなわち、その人たちとは主が帰って来られる前に地上で整えられ、真に御国の王に仕える「すべての国々の民を牧するはずの者」以外の何ものでもないのではないか。ーーそれは黙示録14:4に書かれている「女に汚されたことの無い童貞ー彼らは小羊行く所にはどこにでもついて行く、神および小羊にささげられるべく、人々の中から購われた初穂」であり、又、真の「キリストの弟子たち」であるーということに気が付いたのです。この「男の子」こそ主と共に世界の国々を牧する「主に選ばれた人たち」であり、このことがマタイ書の最後に書かれている「大宣教命令」の意味であるのですから、そのことをもう一度皆様ご自身でお確かめください。(マタイ28:18ー20)
尚、一節に出て来る「巨大なしるしが天に現れた。一人の女が太陽を着て、月を足の下に踏み、頭には十二の星の冠をかぶっていた。」 とは、千年に一度現れるか現れないかと言う、天空に現れる星座/惑星/太陽/月の配列現象であるといわれます。そしてこの現象が、たまたま2017年9月23日、すなわち五七七八年ロシュハシャナ新年を迎える時期に起こったと言うのですから実に驚きです。
ここでお断りしておきますが、私は上記のような聖書箇所を持ち出しましたが、それによって世の終わりの神学をこの紙面で論じるつもりでは全くないことです。なぜなら聖書を含む霊の世界では、この世的「時間と空間」の観念とは違い、時が前後交錯して書かれていたり、又、聖書のことばの解釈は二通りにも三通りにもできる、あるいは当てはめられるとしても問題ないと信じるからです。従って別の解釈とかお考えを持たれる方はどうぞ私のいうことをお聞き流しくださるようお願い致します。
「Huios 神の息子・娘」とは永久に仕える「主の奴隷」
数年前に天に召されたウエード・テーラー師は、ある時、自分は「永久に主に仕える奴隷 bond servant になるコミットメントをしたいと決意し、教会の講壇の端を「戸口の柱」として自分の耳をあて主に突き刺してくださるように願ったそうです。(出エジプト記21:5−6参照ください)ご存知の通り、市場で売買されるイスラエル人の奴隷たちは、六年働いた後、七年目のヨベルの年には解放されました。しかし、もしその家の奴隷であることを自らが選ぶならば、彼らは耳を戸口の柱につけてきりで刺して通され穴をあけられました。それは彼らが永久にその家の主人に仕える奴隷となる儀式でした。これはクリスチャンが「主なる神に永久に仕える」という型を示したものです。そして、耳に穴を開けられることの意味は「主の御声を聞く」ことが、永遠に主にだけ仕える絶対の前提条件であることを示しています。
「Huios 神の息子・娘」とは、自ら進んで自分の人生に対する一切の権利を無条件で主に明け渡し、自分の人生を全て主に委ねる「愛で仕える主の奴隷」になる決意をしたクリスチャンです。キリストともに死に、キリストと共によみがえり、神と一体となって「主と共に歩む永遠の命」を生きるクリスチャンです。そのような「神の子」になりきった者は、主が必要なもの一切をその人のために用意されるだけでなく、永遠に最高の人生を生きさせて下さるのです。残念ながら、今の時代のクリスチャンはそのことを知識として知ってはいても、それこそが神からのこの上ない福音であると心から信じ、その決意で生きてはいません。第一、奴隷などという言葉は古い観念で禁句であるとおしかりを受けることを覚悟でこれを書いております。
しかし聖書で神は、すべてのクリスチャンがそうなることを望んでおられると私は信じます。残念なことに、それを実行する人はほとんどいませんし、それを考えること自体が古いといわれるでしょう。その生き方を選んだ人は、むしろ、「主に選ばれた人」の生き方ではないかとさえ私は思います。
主がこの世に再臨される前の最後の「御国建設」の時代に絶対に必要な「器」「忠実な主のしもべ」「真のキリストの弟子」として用いられる人のことを指すのではないでしょうか。これこそマタイによる福音書の最後に書かれている、普通「大宣教命令」といわれるクリスチャンであると信じます。
主のシェカイナの栄光が真昼の太陽のように輝き出る迄、主は試煉を与えてそのような「神の子たち」を訓練し、私たちの中の不純物を取り去られます。今がまさにそのときではないでしょうか。
今、私たちは主の栄光が現れる終末の時に入ろうとしています。皆さん、新しい年の門出の門で、耳にキリで穴をあけられ、殻を破って天に舞い上がる蝶となる決意をしようではありませんか。
世界は激しく揺すぶられている
世界は今大変な混乱・混迷の状態にあることを否む人はいないと思います。一言でいえば、それはヘブル人の手紙12:26ー27に「・・・『わたしは、もう一度地だけではなく、天をも揺り動かす。』このもう一度という言葉は、決して揺り動かされることがない(霊的な)ものが残るために、すべての造られた、揺り動かされるものが取り除かれることを示しています。」と書かれているように、すべての被造物が激しく震われています。先ず、世界中の天と地が揺り動かされています。前代未聞の猛烈な嵐とか、干害、地震、火山噴火、それによる飢饉、風水害による天災のみならず、人災も戦争とテロ、民族は民族に、国は国に敵対し、迫害、その他の破壊行為は激しさを増す一方です。
これはまさに、すべての隠れた罪を神は今一気に明るみに震い出す御計画であるように見えます。それはあたかも創造者の神が、人間の犯して来た罪がどれ程多大で、深いものとなったかを示し、特にクリスチャンがいかに頽廃堕落しているかに目覚めさせるのが真の目的であるように思えます。
アメリカは、つい10年位前迄は70%近い国民がクリスチャンといわれ、世界一のクリスチャン国であることを私は誇りに思って来ました。しかし、今では何とクリスチャンと名乗れば身の危険を感じ、肩身の狭い思いをしなければらなくなるという、世界一のクリスチャン国が一変してクリスチャンが迫害される国と変わり果てたのです。それでは70%のクリスチャンはどこに行ってしまったのか?どこにも行きません、その人たちのほとんどは名ばかりのクリスチャンであることを主が暴露しておられるのです。
今アメリカでは御存知のように、すべての公共団体と政治組織にたずさわる人だけでなく、民間企業・教育文化・メディア関係を含むあらゆる社会組織においてのあらゆる不法と不道徳行為による罪ーそれは、殺人、暴行、詐欺、人種差別・メディアのうそ・腐敗と癒着行為・不正が問われています。特に最近では、著名な政治家からメディア関係幹部・ハリウッドの有名人等に、過去現在の道徳的不品行、特に性的暴行、嫌がらせ行為が明るみに出た結果、国会議員には退任を、民間人には組織から解雇されるケースが続々と出て来て、まるで蜂の巣を突いた様相を呈しており、しかもそれが急速に世界に波及しつつあります。どう考えても今は通常の時代ではないように思え、そのすべての世界情勢は、いよいよ神が地における御国の体制を整えるのを急いでおられる兆候であるように思えます。
ひっ迫する北朝鮮問題とイランの核兵器開発
最近の軍事専門家による分析では、北朝鮮の核爆弾がアメリカ全土に実質とどくようになる迄には後一年足らずといわれ、ハワイをはじめ本土の国民は特に EMP 爆弾を真剣に危惧し始めております。過去三代のアメリカ大統領が、北朝鮮の核開発を口では警告しても実質野放しにして来たのと違って、トランプ大統領は真剣に先制軍事行動に出ることを検討していることはまぎれもない事実です。アメリカは、中国が北朝鮮に完全な経済封鎖(特に石油)を実行することを期待して圧力をかけて来ましたが、案の定中国はそこまでは踏み切りません。
端的に言って、私は、中国とロシヤは北朝鮮とイランに少しばかりの核を持たせ、彼らを先ず矢面に立たせてアメリカの出方を見る、そして、最終的には中国とロシアがアメリカを打つ構図ー少なくともこの四国によってアメリカを共通の敵として包囲する構えーが見えて来たように思います。
一方トランプ大統領はそれを見越して、北朝鮮だけでなくイランとシリヤの化学兵器問題にも厳しい手を打つ強い姿勢を見せています。併せて、エルサレムに大使館を移すという選挙公約を今実行に踏み切ることを発表し、世界は騒然としています。これは明らかに、アメリカとイスラエルが上記の四国だけでなくアラブ諸国に対しても全面的な宣戦布告を宣言したかのように見えます。世界はいよいよ二分化しつつあり、既に事態がアメリカ対北朝鮮だけの問題を超えていることを示しています。これこそマタイ二四:六の「戦争と戦争のうわさ」という終末の徴が整いつつあるように思えてなりません。そのような中で日本はどうなるのでしょうか。
トランプ大統領への祈りのお願い
反トランプの動きは益々激しさを増しており、アメリカは孤立し、世界は不穏な空気が高まる一方です。まさしく「この巨大な竜、すなわち悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は(地上に)投げ落とされた。・・・地と海とには、わざわいが来る。悪魔が自分の時の短いことを知り、激しく怒って、そこに下ったからである。」の様相です。しかしそれは神のご計画の一部であって恐れる必要はありません。トランプ大統領は選挙公約以上に、クリスチャンとして正しいことは正しいと、たとえ世界中を敵に回しても恐れず、神をこそ畏れる姿勢を明確に示し始めていることに私は拍手を送ります。今は私たち世界中のクリスチャンが正しいことを正しいといい、黒白をはっきりさせ、恐れず、それを堂々と表明する時が来たと思います。それが私たちへの「踏み絵」であると信じます。
特に申し上げられることは、トランプ大統領は信頼できるクリスチャンリーダーたち、特に預言者の意向に耳を傾けており、クリスチャン・コミュニティーとの連絡が密にとられていることは、日本の一般の皆さんには知られてないと思います。この時期に敢てイスラエル支援への決断が表明されたことはその証拠の一つでありましょう。しかし今こそアメリカとトランプ大統領は、世界のクリスチャンからの祈りを必要としています。
この緊急時、年末年始に当たって、ぜひともイスラエルとアメリカへの一層の祈りの支援をお願い申し上げます。最後にまた、この一年間、皆様から大変なご支援とお祈りの励ましを頂戴しましたことを末筆ながら心から御礼申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。(終り)