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07 11月

アメリカの大統領選挙が終わって         坂 達也        2012年11月7日


アメリカの大統領選挙が終わって

坂 達也

 

今回の選挙は、多くの人が言うようにアメリカ史上始まって以来最も重要な大統領選挙の一つであったと思います。そして昨日投票前の予想では、非常に接戦でどちらになっても全くおかしくない状況でした。

私は今回の選挙を出来るだけ冷静に見守って来ましたが、下記の理由から心情的にはロムニー氏が当選するのを強く願っていることを自覚しながらも、どう祈るべきかについては色々な思いがありました。

1.オバマ大統領はクリスチャン信仰を持っていないことが、今までの4年間で明らかになった。彼自身は表立ってではないにしても、明らかなクリスチャンの迫害に通じる反キリスト的政策をゆるして来た。又、自分はアメリカ合衆国のための大統領でありながら、アメリカ人の人権と自由を守る建国の精神をうたった憲法を擁護する自覚が薄いことも明らかになった。そして多くのうそを平気で言う。

2.一方ロムニー氏はモルモン教徒で、キリスト教会から見れば異端。しかしモラル的には現在のアメリカの多くのクリスチャンに比べて、より保守的で聖書的である。又、アメリカ憲法をはっきり擁護する立場を取る「愛国精神」の強い人であり、人間的に信用度は高い。

 

以上の点から、私は宗教の立場は別にして、国家の長としての適格性と責任感を持ち、ビジネスの経験を持つ点でロムニー氏がオバマ氏よりより適任者であると判断しました。

 

私は正直に主に私の気持ちをお伝えし「真理・真実を愛し尊重する」人が選ばれることをお祈りして来ました。しかし、一方で主が私たちには考えられないようなすばらしいご計画をお持ちであることを強く感じておりましたので、いつも以上に「主の御心がなされる」ことを強調したお祈りをしました。

昨夜 私は開票結果が夜通し報道されるのをいつものようにテレビで見るのを避けてベッドに入りましたが、気持ちとしては、もしかしてロムニーが勝つことへの楽観的な思いがよぎる中で、私の霊が悲しんでいるのを強く感じ、オバマ再選が間違いないことを知っておりました。まんじりともしない悲痛な思いで夜明けをむかえました。

 

私は、多くの真摯なクリスチャンが祈って来たにもかかわらず、主がオバマ再選をゆるされたのですから、主はもっと抜本的にアメリカを救うご計画をお持ちであると信じます。

そのために主は、今回は敢えて介入しないで、むしろアメリカ国民の総意が何であるかを国民に知らせ、特にクリスチャンが先ず悔い改めることを望んでおられるのではないかと言う思いを持っております。

 

「悔い改め」と言えば、今回選挙の直前に、巨大なハリケーン・サンデイーが当地ニューヨークを含むアメリカ北東部沿岸を襲い、多大の被害が起きました。そして一週間後の選挙の翌日に、今もう一つの嵐に襲われている最中です。私は今、窓からみぞれ混じりの強い暴風雨が横殴りに叩き付けてくるのが見えます。選挙の前後に災難が二度もアメリカのウォール街を襲い、証券取引が二日間休みとなる前代未問の災害に見舞われる―これは神からの裁きではないかといぶかる人もあるいは大勢いるかと思います。

災害が降り掛かってくることは必ずしも神からの裁きのしるしではありません。しかし、ルカ13:1-4で、イエスは二つの例をとって、災難を受けた人はそれだけ罪深いからではない、と言われた後に「あなたがたも悔い改めないなら、みな同じように滅びます。」と同じことばを二度繰り返して言われていることに私は注目します。

少なくとも今回の選挙に関して、主はアメリカ国民に「悔い改め」が必要であることを強調しておられると信じます。

 

 

しかもそれは、アメリカのクリスチャンに対してであると信じて疑いません。ご存知と思いますが、アメリカの人口の少なくとも60%以上が一応クリスチャンと言うことになっています。もしそうなら、明らかに反キリスト反クリスチャンの大統領を再選させてよいものでしょうか。勿論、対抗馬のロムニー氏がモルモン教徒であるからと言う言い訳があるかもしれませんが、モルモン教徒に関しては先々週ご報告したボブ・ジョーンズ師と、リック・ジョイナー師の話の中に出てくる主の預言をご覧下さい。本当に今回の選挙は、今のアメリカのクリスチャンの実体そのものが問われる重要なテストであったと思います。

 

終りの時代には惑わしが多く起こることと、不法がはびこり愛が冷えることがマタイ24章に書かれていますが、今のアメリカはまさにそれが顕著になって来ました。神はイザヤ書60:2の「見よ。やみが地をおおい、暗闇が諸国の民をおおっている。しかし、あなたの上には主が輝き、その栄光があなたの上に現れる。・・・」ことを計画しておられ、そのご計画は少なくともアメリカにおいては予定通りに進行していることが今回の選挙で確認出来ました。すなわち、神はとことんこの世、特にアメリカがやみに包まれるのを待っておられ、その真っ暗闇の中で主が輝く時を用意されつつあると思うのです。

アメリカの負債総額は16兆ドルと言われていますが、実際にすべての将来支払う義務の負債を加えると実質200兆を超える数字になり、これはどう逆立ちしても返せる金額ではないと言われます。従ってどちらの候補が大統領になっても、多少最終破産の次期が遅れるだけで、アメリカは既に完全に破産状態にあります。今となっては人間業では絶対に回復出来ないところまで来ていて、後は神に依存する以外に方法はないことが明らかです。それには私たちが心から悔い改めて神に帰るしかありません。

実のところ、私の祈りの一つはオバマ氏もロムニー氏も、個人的にも、又大統領としても、一日も早く真に神に頼る人になって欲しいと言う祈りでした。

 

と言うことで、私は選挙結果には少し人間的に落胆しましたが、それ故に、逆に今年から来年にかけて、神がなさることにより大きな期待を寄せる思いになりました。クリスチャンはいよいよこれかです。今こそ真剣に悔い改め、「自らの十字架をかついで主の後を追う」本来の姿に帰り、愛の人間になることを改めて決意した次第です。(終り)


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