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Walk With God Ministries

13 8月

ニューヨークへの旅路     坂 達也       2012年8月13日


 

写真は私たちの新しいマンハッタンのアパートから見える夜景です。

左の高いビルはエンパイヤー・ステート ビルデイング です。

その下の写真は私たちの住むアパートです。

 

ニューヨークへの旅路

坂 達也


7月23日の夜の飛行機でホノルル空港を飛び立った私たちは、シアトルで乗り継ぎ、翌日夕刻にニューヨークに着きました。
私たちにとって今回のニューヨーク移住ほど、それが主の御心であることがはっきりと示されたことは、私のクリスチャン生活を通して未だかってなかったように思います。

先ず、6月初めに娘と三人でニューヨークを下見に訪れた時、家族全員が心から一致し移住が本決まりとなりました。早速、ニューヨーク側で息子たちがアパートを探し契約に持ち込む手続きを開始し、一方、ホノルル側では住まいの家具・調度備品・衣類等の整理に入りました。友人にもらっていただくもの、預かっていただくもの、ニューヨークに持って行くもの、そして残りをホノルルで安くてよい貸し倉庫を見つけ、そこに搬入することが主な作業です。それが終わると家の中の補修と清掃が必要でした。
加えて、私たちが出た後にタイミングよく留守の一年間を借りてくれる相手を見つけねばなりません。下手をすれば1-2ヶ月空き家になる可能性が十分ある中で、月の途中での引越しにもかかわらず、引き払った翌日に入居する借家人が娘を通して見つかりました。主は総てのことを絶妙なタイミングで、とんとん拍子にことを運んで下さり、まるで「早くニューヨークに行きなさい」と主から急き立てられるかのようでした。

この数年間主は「ことを急いでなされる」と感じて来たことが多い中で、私たちは「神の御心とご計画に沿って行動すれば、すべてがうまく行く」ということを今回改めて経験させていただいたのですが、神のコンベヤーベルトに乗っかっているだけで、やっているのは自分ではないということを身に沁みて感じました。神の恵みが現れる時(マニフェステーション)私たちは大きな祝福と喜びに浸ることができます。皆様もそのような多くの証と経験をお持ちでしょうが、それは本当にすばらしい信仰の励ましになります。
そこで今回私たちが受けた一連の神の恩恵の一例として、そのクライマックスとも言うべき最後の出発の日、空港で起こったことをお証したいと思います。

私たちは、それぞれ機内持ち込み用の非常に重いスーツケースと手提げバッグを一つずつ抱え、それ以外にチェックインする荷物が計6個、これはかなり大きなサイズの段ボール箱をテープと紐で梱包したものですが、その中の二つは多分限度の50ポンドを超える重さであったと思います。
私たちは空港の出発ゲート前まで大型のバンで送ってもらいましたが、そこで荷物を下ろしてからチェックイン・カウンターまで、この10個の荷物をどのようにして運ぶかが第一の問題でした。それを助けるために娘が自分の車で後をつけて来てくれていたのですが、その娘も先ず車を駐車場に入れねばならず、なかなか現れません。
ところが全く思いかけないことが起こりました。車が停まった直ぐ後ろに大きなカートを持ってポーターが、まるで私たちの到着を待っていてくれたかのように立っていたのです。そんなことはめったにありません。合図するとすぐ敏速に計10個の荷物を大型カートに移し替えてさっさと検疫を通関し、それから私たちの乗るアラスカ・エアーラインのチェックイン・カウンターに向かいます。私たちの乗るエコノミークラスでは大勢の人が並んでいましたが、ファースト・クラスの受付にはたまたま客が誰もなく、ポーターはそこに直行してくれたのです。この間ポーターは私に、少なくとも二つの荷物が重過ぎることをそっと耳打ちしてくれ、お望みなら何とかしようと言いますので私はよろしくと答えました。カウンターの係員はこれも私たちを待ち受けていてくれたかのように笑顔で迎え入れ、敏速に切符の手続きをしてくれました。持ち込み荷物6個については規定通り1個20ドル計120ドルの支払いも終えました。(アラスカ航空を選んだのは一人3個まで手荷物以外の荷物を1個20ドルで運んでくれるという利点があったからでした。)
通常であれば、荷物はすべて一個一個計量され重量オーバーの場合は1個につき50ドル超過金を取られます。(これは航空会社にとって貴重な収入源です。)しかしそのポーターは、係員と暗黙の了解があるのか、荷物を計りもせずにさっさと荷物のコンベヤーベルトに載せ、自分で荷物のタッグを作って貼り付け、半券を束にして私たちに渡してくれ、アッと言う間にチェックインが終わりました。そこで私はそのポーターを傍らに呼びそっとお礼のチップを払いました。あまりにもあっけなく手続きが済んでしまい、周りを見回しても娘の姿が見えません。そこで、私たちは機内持ち込みのスーツケースをガラガラ引っ張って駐車場の方へ引返すと、娘が借りた館内用カートを持ってようやく現れました。渡りに船とそのカートに手荷物4個を載せ、私たちは旅客通関ゲートに向かいました。

そのゲートではいつものように大混雑状態でした。検問の入り口に立っている女性に、私たちは二人ともミニ・マックというコンピューター本体に加えて大きなモニター(それぞれ19インチと21インチ)を持っており、そのモニターも外に出す必要があるのかと聞くと、全部それぞれ別のトレイに載せなさいと言います。私はその他に小型ラップトップ・コンピューターも持っていたので、それらをポケットの中身全部と、上着、靴、ベルトと共に数個のトレイに載せました。これは結構大変な作業でしたが、入り口に立っていたその女性が見るに見かねたのか飛んで来て助けてくれました。身体透視検査の機械を通過後、今度は全開した荷物の中身をスーツケースにもどす際にも、その女性はわざわざ私たちの持ち込んだカートを持って来てくれ、それに荷物をつめ込む便宜を図ってくれました。
超スピードでチェックインと検問通関を終えた私たちは、出発前の構内のレストランでほっとしていると電話が入りました。お見送りを固くお断りしていた一人の方がチェックイン・カウンターに来られ、私たちがいないので今どこにいるのかと言われます。事情をお話してお帰りいただきましたが、私たちが親しくしているその方は、私たちの荷物が多いのを知っていて心配して来られたのだと思います。本当に感謝でした。
搭乗時間となり、飛行機のドアの前まで使用したカートから荷物を下ろした後が又大変でした。機内の後方の席まで抱えながらやっとの思いで持ち込んだ荷物を荷物棚に上げようとしても非力な私たちでは上がりません。親切なスチュワーデスと周りの乗客に助けられやっと席に座ることができました。それに超満員で別々にしか席が取れなかった事態も、私の隣席の方が快く換わって下さり、家内と私は並んで座ることができました。

翌日ニューアークの飛行場に着き、長い回廊を通って荷物の引渡し場まで来ますと、そこには私たちの息子が既に荷物を全部カートに積み上げてニコニして待っていてくれました。これは大変うれしく思いました。前回娘と三人で来たときには、今回より二個少ない四個の段ボール箱を運んで来ましたが、それでも荷物が出てくる荷台から荷物を下ろしカートを探しに行ってそれに積み込み、飛行場を出た外で息子の来るのを長く待ちましたので、今回はその経験を生かして娘が前もって息子に連絡していたようです。
こうして駐車場に駐車してあった車に息子が難なく荷物を積み込み、折からのラッシュ時の街中を楽しい会話をしながらニューヨークの目的地に無事たどり着きました。

私たちは同じ旅行のプロセスを二度したのですが、最初は娘を入れて三人で、しかも荷物も少なかったにもかかわらず、状況的には大変な思いをしました。それに比べ二度目は実にスムースに行きました。しかもその違いは、単に労苦が少なかったというだけではなく、人に助けられた一つ一つの問題解決がとてもわくわく楽しく、助けてくれた人たちとの触れ合いに喜びすら感じたことです。そこにはすべてを支配される愛の創造主の神の「人となり」を感じることができたように思います。
その意味で、自分たちだけでやるのと神の介入があるのとの差がどれだけ大きいか――神が介入されると人間関係と雰囲気が一変することを今回はっきり見たのです。これこそ「王国の人間関係による生き方」であると感じました。

さてニューヨークの新居に移って3週間経ちましたが、神のご臨在と祝福は続いております。ほとんど何もないところから、曲がりなりにも現代風の住まいにするにはこれだけ多くの家財道具が必要なのかと今更ながら驚かされました。細かいものは不足しておりますが、息子夫婦の協力を通して豊かに神から与えられたものに囲まれ、こんなに早く快適な暮らしができるようになったことに驚き、且心から感謝しております。
この物質的に必要なものを揃えてゆくプロセスにおいても、神は、孫も含めた私たちの家族の楽しい人間関係そのものを造り上げて下さっていることをひしひしと感じます。それが神のなさることであることに感嘆し、同時に皆様のお祈りと私たちに対する親しい愛の思いをいただいていることに心から感謝申し上げます。(終わり)


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