病とトラウマの霊に打ち勝 マット・ソーガー 2011年9月13日
病とトラウマの霊に打ち勝つには
マット・ソーガー
真に油注ぎのある御霊によるミニストリーをするためには、霊的領域を見分ける力が絶対に必要です。 霊の見分けが正確に出来るならば、私たちはもっとレベルの高い超自然的な力と権威を持って回りにいる人々の人生を変革することができるのです。
病の霊に勝利する
病気に対する悪霊からの影響を察知することに関して考えてみましょう。聖書を読むと、病気には自然的な原因によるものと、悪霊の影響によるものとがあることがはっきりと分かります。霊を見分けることによって病気の根が霊的なものであるかどうかが分かります。ルカ13:10−13がその例です。
「イエスは安息日に、ある会堂で教えておられた。すると、そこに十八年も病の霊につかれ、腰が曲がって、全然伸ばすことのできない女がいた。イエスは、その女を見て、呼び寄せ、『あなたの病気はいやされました。』と言って、手を置かれると、女はたちどころに腰が伸びて、神をあがめた。」
この箇所では二つの業が起こっていることが分かります。先ず、女は霊(病の悪霊)によって縛られていました。その霊は18年間も彼女を苦しめたので、彼女は腰が曲がって伸ばすことができませんでした。イエスは聖霊の力により彼女に霊的圧迫があることを見分けられ、その霊に対して権威を執行しました。この時主は悪霊に 直接話すことはされませんでした。主はただ「あなたの病気はいやされました。」と言われただけでした。そう主が言われるとすぐに悪霊は立ち去らざるをえませんでした。
彼女が病の霊から解放された後、イエスは彼女に手を置かれて曲がった身体を癒された、と聖書は述べています。悪霊は去っていきましたが 腰はまだ曲がったままであり、 彼女には身体の癒しが 必要だったことが分かります。悪霊の圧迫によって 背中と筋肉に与えられた影響は癒されねばなりませんでした。病の霊を追い出されたあとで、イエスは彼女に手を置かれて癒しをされたのです。
イエスは先ず霊の見分けによって霊的解放をされ、次に神の癒しをされました。私たちはここで解放と癒しが共に機能しているのを見ることができます。効果的なミニストリーをするには、私たちは解放のミニストリーも行う必要があるのです。イエスは両方をされましたし、私たちも時としてそうする必要があります。
霊的解放と癒しが共に働く法則は、ひきつけで苦しんでいた少年の上にも見ることができます。ルカ9:42で、イエスは汚れた霊を叱りつけ、子供を癒して父親に渡されました。
「その子が近づいて来る間にも、悪霊は彼を打ち倒して、激しくひきつけさせてしまった。それでイエスは汚れた霊をしかって、その子をいやし、父親に渡された。」
イエスは地上でのミニストリーにおいて3つのことをされました。即ち主は悔い改めを説かれ、病人を癒し、悪霊を追い出されました。(マルコ6:12−13)私たちも今日主と同じようにその通りのミニストリーをすることができます。
トラウマの霊を扱う
数年前のある聖会でのことですが、身体の癒しを必要な人たちを前に招いたことがありました。ジョージア州の聖霊に満たされたメソジスト教会でのことです。すると93歳の夫と91歳の妻が 祈ってほしいと一緒に前に出てきました。これは癒しのミニストリーをする場合にどれほど霊の見分けが重要であるかを示すよい例です。夫は立っているのが大変だったので壇の上の椅子に座り、妻はその隣に座りました。そして彼の前にいた祈り手たちが癒しの祈りを始めました。私はこの夫妻を見ていたのですが、突然私の霊的な目が開き、夫の首と頭の後ろに小さな黒いボールのようなものが見えました。それは悪霊でした。
私は彼に近づき、手を彼の首の後ろに当てました。私は「悪霊よ、出て来い!」と大声で叫ぶことはせず、 静かに、しかし権威をもって「イエスの御名により命ずる。この人を手離せ。」と言いました。 悪霊に対する権威を神が下さったので私はそのように命令したのです。すると老人は直ぐにびっくりしたように目を丸くして私を見上げました。彼には何が起こったのか分かりませんでした。彼は涙を流しながら 「 一体何が起こったのですか?痛みが全くなくなりました!」と言いました。
私は彼に「どういう事があったのですか?」と訊ねました。 すると彼は「一年前、私は家の中でスーツケースにつまずいて転び、床で頭を強く打ちました。それからは頭が絶えず痛くて一年間眠ることができませんでした。」と教えてくれました。
このような場合は「敵(サタン)がトラウマの霊を使って感情的領域だけではなく肉体的領域にまでどのように攻撃してくるか」を理解する必要があります。トラウマを引き起すような経験をしたとき、敵はそれを利用しようとするのです。時としてトラウマを経験した人に(例えば交通事故とか怪我等)病の霊がトラウマの場所に引っ付いて、普通よりずっと長期にわたって痛みを引き延ばします。このように悪霊が引っ付くと自然に治癒するプロセスを阻み、病気を長引かせるのです。
このことは身体のトラウマにも心のトラウマにも起こります。愛する人を亡くした人たちがそれから何年も悲しみにくれているのを私は見てきました。普通に悲しむべき期間は勿論ありますが、その後で癒しが起こっていくのが自然です。悲しみの霊やトラウマの霊が心の傷に取り付くと、その悲嘆の苦しみはずっと長く続きます。あなたがトラウマの霊を見分けられるならば、それを追い出す権威を持つ事ができ、苦しむ人に解放と癒しをもたらすことができるのです。
病の霊はどのように人に取り付くか
この老人に起こったのは次のことでした。彼が転んだとき、病の霊がそれを利用して彼の身体の傷にくっついたのです。これはいつも起こることではありませんが、彼の場合はそうでした。彼には癒しの祈り以上のものが必要でした。人々が彼の癒しのために祈っていたとき、彼は癒されませんでした。しかし私が彼の苦しみに対する霊的見分けを与えられたとき、神の力は彼を解放し、次に癒したのです。彼がまず必要だったのは霊的解放の祈りであり、それによって悪霊の力は神の権威によって追い出されました。その瞬間に彼は癒されたのです。
次に私は彼の両耳に補聴器があるのに気がつきました。私は「補聴器を外してください。」と言いました。私は彼の両耳に手を当て 権威を持って聾の霊に向かいました 。聴覚の問題は自然なものの場合もあり、それに対しては癒しが必要ですが、他のものは聾の霊によって引き起こされています。この老人の場合は聾の霊によるものでした。私はその霊の上に権威を持って立ち去るように命令しました。
老人はまた更に目を丸くして私を見上げて言いました。「私の耳から何かが引っぱり出されている!」そしてポンと彼の両耳はたちまちに開いたのです。聾の霊が彼の両耳から引き抜かれました。93歳の両耳がポンと開いたのです。「まあ、それは歳を取ったということですよ。目がかすみ、耳が聞こえなくなるのは当然です。仕方ないですよ。」という人たちもいます。でも違うのです。神が あなたをイエスのもとへと連れていってくださるまで、ずっと健康で丈夫でいることが出来るのです。
この93歳の夫は頭の癒しを受け、また両耳もポンと開きました。次に彼の妻の方を見ると、彼女も一つ補聴器をしているのに気がつきました。私は「補聴器を外してください。」と言いました。すると彼女の耳もポンと開き、彼女は夫の方に身を寄せて「あなた、これからはお互いに大声で叫ばなくてもいいみたいね。相手の言うことが聞こえるようになったわね。」といいました。彼らは全結婚生活を通して叫び合っていたのです。といっても彼らは新婚一年目でした! 誰でも遅すぎるということはありません。(終わり)
Matt Sorger
Matt Sorger Ministries
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